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アルコールと二日酔い
お酒を飲む機会が増えてくる季節、悪酔いしてしまったり二日酔いになってしまっては楽しむものも楽しめません。お酒は飲み方次第で良くも悪くもなるものです。

二日酔いって?
アルコールが体内に入ると主にアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドに分解されます。アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸に分解されます。そして酢酸は炭酸ガスと水に分解され、尿や呼気によって体外に排泄されます。
しかし、お酒を飲み過ぎると分解が間に合わなくなり、体内にアセトアルデヒドが溜まっていきます。このアセトアルデヒドによって引き起こされる、頭痛や嘔吐感などの不快な症状が二日酔いです。

全く飲めない人も
アセトアルデヒド分解酵素は4種類ありますが、日本人の半数近くはこの内の主要な1つが弱いか欠けており、そういった人はお酒に弱かったりほとんど飲めなかったりします。これは体質なのでどうにもなりません。

アルコールの処理能力
摂取されたアルコールは肝臓で分解されるのですが、肝臓のアルコール処理能力は個人差はありますが1時間に体重×0.1〜0.15g(体重50kgで5〜7g)程度です。
ビール大瓶1本と日本酒1合と焼酎0.6合が大体同じくらいのアルコール量(22〜25g)で、この量だと大体3時間くらいで分解できることになります。また、1回のアルコール摂取量は25g程度が適量と言われています。

二日酔いを防ぐには
飲む前と飲んでいる最中、そして飲み方によっても翌日の辛さは違ってきます。
    飲む前は
  • 空腹時のアルコールは危険です。牛乳やチーズなど油脂を多く含む食品を採っておきましょう。待ち合わせ場所に向かう途中にコンビニなどで。
  • 梅干しや柑橘類などクエン酸を含む食品は肝機能を促進するといわれ、酔いにくくなります。
  • ニンニクを食べると肝機能を高める成分を作り出すと言われています。接種後6時間から効果を発揮するので、飲む6時間前(昼食など)にニンニクを食べておきましょう。
これらを食べる機会がなかったとしてもまだ諦めないで。
    飲んでいる最中は
    おつまみと飲み方に気を使って。
  • 肝機能を促進してくれるおつまみ:枝豆、焼き鳥、冷や奴、梅干し など
  • アセトアルデヒド対策:イカ・タコの刺身、牡蠣フライ、アサリの酒蒸し
  • アルコールの分解に必要な糖分:チョコレート、果物
  • 分解に使われるビタミンやミネラルを:サラダ、野菜スティック、野菜の煮物
  • ゆっくり飲みましょう。短時間に大量のアルコール摂取は危険信号です。
  • 水分を補給しましょう。アルコールの利尿作用により体内の水分が失われがちになります。水ではなくスポーツドリンクなどで水分の補給を。
  • ちゃんぽんはOK。ちゃんぽんすること自体には問題ありません。要は摂取するアルコール量の問題ですので。ただ、飲み過ぎには注意しましょう。
  • タバコはできるかぎり控えます。アルコールの分解に必要なビタミンがタバコによって破壊されてしまいます。
飲み過ぎないのが一番ですが、適量のアルコールはストレス解消にも効果的という話もあります。
    飲んだ後と次の日は
  • 水分補給。:排尿を促して毒素を体外に排出しましょう。吸収が早いスポーツドリンクなどで手早く水分補給を。ビタミンCや果糖を含んだリンゴやグレープフルーツ、オレンジなどの果汁もお奨めです。ただし、飲み物があまり冷たすぎると胃を刺激してしまいますので注意しましょう。
  • ぬるめのお風呂で。:汗をかいて新陳代謝を活発にします。必ず水分を補給してから入りましょう。また、熱いお風呂は厳禁です。血管を収縮させて血圧が急激に上昇するため命に関わることがあります。
  • コーヒー。:カフェインが肝臓や腎臓の働きを活発にてくれます。利尿作用もあり分解した老廃物の排泄にも効果的です。また、カフェインは中枢神経を刺激して興奮させるので二日酔いの頭痛にも効果的です。
  • 軽く食べる。:食べても吐いてしまう状態なら無理はしない方がいいですが、少し胃に入れておいた方が楽になります。卵やお豆腐など良質のタンパク質を軽く採りましょう。
  • 迎え酒は?:昔から二日酔いには迎え酒などと言われていますが、一時的にアルコールで二日酔いの症状を緩和しているだけなので、酔いが醒めればまた同じことです。


ダイエットに影響は?
アルコール自体は1gで7kcalのカロリーがありますが、これがそのまま吸収されるのかというと実はそうでもないらしいのです。アルコールのカロリーは7割程度は使われているという説が有力なようですが、まだよくわかっていません。アルコールの分解に肝機能の多くが用いられて一時的に血糖値が下がり、十分に栄養を摂っているのに空腹感を覚えてしまうため、飲んだ後にに食べてしまうことの方が問題です。



いずれにせよ飲み過ぎは体に良くありませんので程々にお楽しみ下さい。